ラノベ主人公の等身大popに恋をした哀れな男。その魂の響きを聴け!
ブリョあき、渾身のノンフィクション。

ブリョあきドキュメント’04『福沢祐巳強奪計画』

2004年4月$日〜12月♂日
(4月$日)相変わらずマリみてに絶賛イレ込み中なんですが、普段はあまり行かない書店にてリアル祐巳を発見。
とうとうキたか・・・と思ったら、彼女は販促用の等身大popだったんだ。
「彼女、使わなくなったら僕に譲っていただけませんか?」気が付くと、僕は女性店員をつつがなく避け、若いメガネ男店員の襟首を掴み、凄んでいたんだ・・・。
店員「ああ、別にいいですよ。時期が来たら連絡いたしますので、電話番号をこちらにお控え下さい」神を見た気がした。
(8月×日)連絡が全然来ないので、直接書店に出向いていつ頃になるか聞いてみる。
男性メガネ店員に「いまのところちょっとわからないんですが、他に譲ってくれというお客様がいなかったので、時期が来たら一番に!ブリョあきさまの所に連絡いたします」
頼もしい男だ。まあマリみてはまだ続刊が出てる作品だし、仕方ないか。
(12月≒日)ついに書店から祐巳リリースの連絡が入る。いつでも取りに来て良いという。
よし、家の者が留守にする平日の12月♂日に作戦決行だ!
待ってろよ、祐巳・・・。
(12月♂日)遂に決行の日が来た。書店への交通手段は自転車を、祐巳popを収納するツールは大きめの紙袋を選択。
等身大とは言え腰の所で折れるようになっており、かさばらない仕様だとメガネ男性店員も言っていた。
しかも現在の時刻は午前11時。平日午前中なので、さほど書店は混んでいないだろう
。速やかに祐巳を回収できるものと思われる。楽勝だ・・・。今から顔がほころんでくる。
自転車で15分、上がる息を整えながら書店に侵入。客入りはまあまあといったところか。だが、例のメガネ店員の姿は店内に見当たらない。
「立て看板の件で、と言って頂ければ伝わります(メガネ男性店員曰く)」なので、レジのオバはん店員に尋ねたら怪訝な顔をされる。
一瞬ヤバいかな?と思ったらオバの横にいた偉いっぽい、年は40半ばぐらいのベテラン男性店長候補生(スーツのズボンにワイシャツ、といういでたち)に
「ああそれでしたらこちらにどうぞ」と、奥に通される。メガネ最高!
既に看板娘としての業務を終えた祐巳は、書店の倉庫に眠っていた。
「よっこらしょ」祐巳を担いで持ってくる店長候補生。久しぶりの対面だ。
ただいま、祐巳・・・。
店舗が屋内にあったせいか、数ヶ月も書店に置かれていたにも関わらず、祐巳の状態は良かった。
右下隅にわずかな折れ目(画像1)、膝下に極小の擦り傷が確認できる程度だ。だが俺が言いたいのはそんなことじゃない。
祐巳が、折れねえんだ。っていうか分割不能!?背中に張られた補強用の鉄板が接着されていて剥がれない(画像2)。
あのメガネ野郎!!折れるって言ってたじゃ・・・
店長候補生「いやー、ブリョあきさんがどうやってこれを持ち帰るかみんなで話してたんですけどねー」当分この店には来れそうにないな。
店長候補生に礼を言い、店を出る。その瞬間、地元の◎◇高校のヤングたち十数人の羨望の眼差しを一身に集めてしまう。
カッコイイとは、こういうことさ。駐輪場にて、全長164.6cmの祐巳を担ぎながらチャリを引くのは不可能と(サドルに実際にまたがってみて)悟り、バスで帰ることに作戦変更。
チャリは後で取りに戻るとしよう。サドルにまたがった時に女子中生と目(画像3)が合う。よし、良いフラグだ!
祐巳(顔には一応書店のブックカバーを貼ってカモフラ。店のCMにもなって一石二鳥だネ!)を担いでバス停へ。
もう少しだよ、祐巳・・・。
バス停へ向かう途中、交番の前を通る。今この状態で職質されたら愉快なことになりそうだ。5分程度のバス待ちが永遠に感じられる。
祐巳の頭をぶつけぬ様、慎重に乗車。最後尾の窓際に祐巳を裏返しで座らせ、彼女をガードするように座る。
車中のお年寄りが凄い目でこちらを見ていたのが印象的でした。いいでしょ、コレ。
書店がある駅から僕の家の最寄のバス停まではバスが出ていないので、適当な停留所を選んで降車。
風が強いので、祐巳の肩と腰に手を回し、彼女を風の方向と水平に保ちつつ運ぶ。
マリみて1巻のラスト、月明かりの中で新たに誕生した姉妹がワルツを踊るシーンが脳裏に浮かぶ。
僕が通っていた小学校の前にさしかかる。先生、俺は元気にやってます。
家まであと少し。もし近隣住人に女子高生のpopを運んでる所を見られたら・・・いや、もう後には引けぬ。駆け込むように自宅になだれ込む。
やった。遂に俺はやったのだ。感激も程々に、速攻で駅まで引き返し、チャリを回収に向かう。
その帰り、汗で濡れる体が師走の寒風に吹かれすこぶる気色悪かったが、僕の心には皐月の薫風が吹いていた。
なぜなら、祐巳が僕の部屋で待っていてくれるのだから・・・。(完)
<あとがき>
いかがでしたでしょうか、ブリョあきドキュメント’04『福沢祐巳強奪計画』。
毎度読みにくいレイアウトで失礼します。
今回の「等身大popを自宅まで運ぶ」という行為を通じ、社会不適合者としてまた一皮ムケることができたと思います。
自分で読み返してみると、当時の恥ずかしい思いがふつふつと蘇ってきます。
祐巳は表面に見えない汚れが意外に酷く、中性洗剤を薄めたものを付けて拭くと、ふきんが黒くなるほどでした。
ちなみに、祐巳を預かった本屋へは、あれから一度も行ってません。



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